9月7日診察日記

命について

常に命と関わる仕事だが、今回日記に書くのは7年前に病院探しの条件で「夜中でも診てくれる病院か?」と質問があり、「留守番電話に名前と連絡先をいれてもらったらうちの患者さんは診ていますよ。ただ、一人で診察をしているので常に診れるわけではないが、連絡がとれるようにはしています。」と他の患者さんに説明するように答えた。

それから、この患者さんが病院へ通うようになり、幾度かの緊急の連絡があり本日の朝、最後の往診があった。

全ての人に全ての期待に応えることはできないが、どこまで自分はできているんだろう?偽善の行為なのか?いつも自分に問うけど答えはでない。

ただ、もう一度飼い主さんが来てくれた時は、嬉しい。

僕のこの悩みは、最愛の動物を亡くした飼い主さんの心の苦しみと比べたら、比べられるものでもないが、このお別れが意味のあるもので、深い悲しみの後に飼主さんの心で生き続け見守ってくれると僕は思っている。